BONZEブログ

死生観

年末、神戸のカルチャーセンターで開かれた一般向け単立寺院住職が講師の講座に参加しました。参加者は60~80代男女20名くらいでした。講座の冒頭住職が参加者に「あの世があると思う方は手を挙げて下さい」と尋ねたところ、手を挙げた人は半分でした。
私は、この結果に驚きましたが、講座が進むに連れ見えて来た事は、菩提寺への不満、僧侶への不満等が参加者から多く語られた事でした。
ここから個人的意見ですが、半分の方はあの世が無い=死生観を持たない。に通ずるのではないかと思います。死生観を持たない方にとっては、儀式の必要性も無く遺体処理としての火葬であり、火葬後の遺骨にしても数ある選択肢の中から骨の行き先を決定するだけの事と思います。私は、死生観の有る無しによって、今後、益々二極化が進んで行くのではないかと思いました。死生観を持つというきっかけは、戦争や大震災が起こり間近で死を認識する事で自然に考えるものなのでしょうか?
本来は、我々が説くべき事だと思うのですが、信頼されていない事で、死生観を説くに値しない存在になった事もありますね。
なので、ネットにこのような記事が掲載される事で死生観を持たない事が助長される事を危惧します。