昨日は、兵庫県東部声明師会主催、ヴォイストレーニングの研修に参加しました。
僧侶にとって声はいのちとも言えます。しかしながら、僧侶になる過程に於いて発声法等の本格的な講習等はありません。昔ながらの「腹から声を出せ!」的な体育界系の発声法です。特に、我が宗門に於いては寒一百日大荒行という修行があり、声は潰して喉を鍛えるという流れがあり、出行後、喉の調子を崩してしまった方も多くいます。また、一方では、行の流れを引っぱり、日々の読経をガラガラ声でお唱えする方も多い。
ヴォイストレーニングの講義で、「身体を楽器とみたて、喉を使わず、横隔膜、肩甲骨、大腿骨といった大きな筋肉を使い、丹田と呼ばれるお腹の中心よりやや下にある場所を意識しながら腹式呼吸で身体全体を使って声を出す」と、先生は解説してくださった。この方法を意識しながら、声を出すと今迄と全く違い、声が楽に出て、しかも回りに通る声が出ました。毎朝の読経、日々の月回向等と、毎日声を出している身としては、喉に一切の負担をかけず、それでいて通る声が出るなんて目から鱗でした。
講義で習った事が直ぐに習得出来る事はありませんが、毎日、声を出している身としては日々鍛錬が出来る訳で、理想の声を求めて精進してまいります。