毎年、この時期になるとお盆の手伝いに東京へまいります。今年は7月7日上京し、8日盂蘭盆施餓鬼会法要お手伝い。11日から棚経が始まります。現在、棚経の真っ最中です。お手伝いを始めさせて頂いて今年で29年目になりました。これだけの年数をお手伝いしていますと、さまざまな事が見えてきます。
私の棚経のスケジュールは、毎年同じ日の同じ時刻に伺うという事です。一年に一度お会いする関係ですので、少しでも早く私を覚えて頂く事と、日程を決めておく事で檀家さんが棚経を忘れる事が無いようにということです。 29年間このスタンスで棚経を勤めているわけですが、その中であるパターンが見えて来ました。毎年日程を決めているにもかかわらず日程変更を打診される方がいます。
それにもまたツーパターンありまして、ひとつはお盆棚経が始まる前に事前連絡をして下さる方。ふたつめは、上京後、こちらから棚経の電話連絡を差し上げた時に日程変更を言われる方があります。前者は、どうしても用事を入れなければならなくなったという事で、今年のみ日程変更をして欲しいパターンです。後者は、棚経の日程を分かっていながら敢えて変更を言うパターンです。このパターンになって来る理由は、お盆の棚経の意味を理解していないところが多く、数年後棚経が中止になるケースがあります。
自分勝手な方ほど、ご本人は気づいていないことが多く、毎年の棚経からそれがわかりました。
いまいちど、自分さえ良ければいい、自分の先祖だけが救われればいい、そうではなく餓鬼や無縁の霊魂に施し、その回向功徳が皆さんに及ぶお盆の意味をお伝えしていかなければなりません。