両極端

今年はお盆時期に葬儀が重なった。3つの葬儀の内、2つの葬儀は私の事を全面的に信用してくれていたので葬儀全般の手配を私が取り仕切った。一件は、檀家さんで当山本堂にて通夜、葬儀を行った。もう一件は、自宅にて通夜、葬儀は伊丹市市営葬儀場で行った。両家共に信仰心をお持ちの家族だけに、勤めさせて頂いた通夜、葬儀式に大変喜んで頂いた。
両家共に、親への報恩感謝の念厚く、送られる側の故人も大変喜んでいるに違いない。

もう一件は、某大手葬儀社依頼の葬儀。葬儀会館での通夜、葬儀式。何の変わりも無く機械的に流れる式進行。喪主も分家だった事もあり、齢70代にして信仰について無頓着。現代の代表的家族ともいえる。話の流れから、謗謗罪を犯してしまう事。娘2人で跡継ぎが居ない事を考えて今後の事を提案するも徒労に終わる。せっかく縁を持っても、その人の持つ「業」の強さにはかなわない。しかし、三件中二件の葬儀が、僧侶冥利につきる葬儀だった事を思えば救われた。これまで以上の布教をしなければならないと思った次第である。