BONZEブログ

「寺犬」修行中1

「寺犬」 沙羅(サラ)以下サラ。イタリアングレイハウンド♀9か月。

ただいま修行(しつけ)の真っ最中。「寺犬」命名の由来というほどのこともないですが、人間の子供のように元気で将来こんな人になって欲しい。という事も犬の命名の場合は考えなくても良いので気が楽ともいえます。以前飼っていた犬の名が「アガサ」同居猫は「ポアロ」でした。命名の由来は、作家アガサクリスティーのアガサから。「名探偵ポアロ」のポアロからです。

犬の命名に関しては、飼い主さんのセンスが問われる? ところでもあります。ですが、私が思うにいくら良い名前をつけたとしても犬に命令する際、「アガサ」なら「アーチャン」と呼んでしまいます。そんな事から今度飼う犬の名前は、命令する事を踏まえて二文字にする事にしました。

「アガサ」「ポアロ」は、結婚直前に飼いだし妻が命名。二匹とも18歳で寿命をまっとうしました。その20年後二代目「寺犬」サラが来ました。在家(一般家庭)から寺に嫁いだ妻も寺での生活20年。仏教について勉強もし、サラという命名は、妻が沙羅双樹の沙羅からとりました。

沙羅双樹とは「インド、クシナガラ城外、娑羅の林の中、釈迦の病床の四方に二本ずつ相対して生えていたという娑羅の木。釈迦が入滅した時、鶴のように白く枯れ変じたという。沙羅。」

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沙羅(イタリアングレイハウンド♀9か月)
沙羅(イタリアングレイハウンド♀9か月)

仏前結婚式 

昨日、日頃から縁有るお寺のご子息の、仏前結婚式のお手伝いに行って来ました。

仏前結婚式は、式長(式を司る僧侶)、式鑑(式の司会・進行をする僧侶)、役僧のもと厳修されます。

新郎新婦は、ご本尊の御前(みまえ)にて夫婦の契りを結ぶと同時に仏様と契りを結ぶ儀式。

私は式鑑の大役を仰せつかり、前日のリハーサルから役僧さんと念入りに打ち合わせ。

その甲斐あって、厳かな仏前結婚式を無事終える事が出来ました。

これからの新しい二人の門出に立ち会え、幸せのお裾分けを頂いた一日でした。

いろんな場合がありますね。

昨夜、葬儀の依頼があった。電話は先代が受けた事で相手方と葬儀時間の打ち合わせもせず相手の指定する予定で引き受けてしまった。急遽、4日に行う法事の予定変更を無理言ってお願いし調整を行った。

昨日の今日で午後6時半から通夜。

今日午後、突然喪主側の親戚が来寺。来寺目的は葬儀のお布施のこと。

相手方の諸々事情を聞く。事情は良く理解できる。突然の事と相手は言うが亡くなった方は90才を超えていた。いつも思うのだが、事前に葬儀の事を考えておらずその場になってあたふたするもの。葬儀社に支払う葬儀費用については交渉せず、お布施を相談に来る。今回の場合、先に寺側と葬儀日程の調整をせず独断で日程を決めてきた。これにより葬儀後、初七日の時間と法事の時間が重なってしまう。その為、もう一名お上人を役僧としてお願いしておいた事。また今回使用する会館側に費用を下げられ方法がある事を話したが受け入れられず。

今日来られた方から見れば私なんぞは息子の年代。たかだか坊さんという事だけで「こんな若造に舐められるか」的な雰囲気だった。最終的には寺側が悪いとなる。こんな事態になる相談なら来て欲しくない。

結局、お互い良い印象を持つ事が出来ず話は終わった。

以前、お父さんが寝たきりで何時何時亡くなるかもしれない。という事で葬儀に関して相談に来られた30歳の方がいた。この方も葬儀のお布施について悩んでられた。

話としてはそれよりも先に現在の葬儀の流れをどの程度ご存知なのかを尋ねた。そこから葬儀の流れと必要な経費等を説明し、どこをどうすれば葬儀費用を削減できるかを説明した。彼は、とても良く理解してくれ、葬儀のお布施については心配いらない事を明確に話し安心して貰った。本当の意味での相談とはこのような事だと思う。

「寺」ライブ!!

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昨日、「ヒマラヤ ヒーリングミュージック」ライブを本堂に於いて開催しました。

50人を越える観客が本堂内にぎっしりと入りネパール人奏者ラマ兄弟の演奏に聞き入りました。

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ラマ兄弟が奏でる音楽は、故郷ネパールで古来より使われている笛と太鼓。その種類は楽曲によって使い分けが出来る程種類が数多くある。今回のライブでも笛8、太鼓4を楽曲によって使い分け演奏していた。笛の音色は、今迄耳にした事がない高音のモノから鳥のさえずりを奏でるモノまであり透き通った音色はネパールの地を想像させるものでした。太鼓は中型の太鼓と小型の太鼓があり、これもまた独特の製造法で作られた太鼓。バチを一切使用せず素手で音を奏でます。左右の手の微妙な叩き方をバランスさせ低音から高音を奏でるリズムだけを聞いているとあたかもドラムを叩いているかのように錯覚するほどでした。バチを使わない素手で叩く音色はお腹の底に響く力強さと共に優しさを感じました。

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途中パンチヤさんの軽快なトークを挟み二時間のライブは、あっという間に終わりました。

ラマ兄弟は、日本全国を演奏行脚し、その興行収益で生まれ育った故郷に学校を建設。内戦により両親を失った子供達30数人を学校に住まわせライブで得た興行収入を彼等の生活費として現在も支援し続けている。今回の「寺」ライブが、ラマ兄弟の支援の一助となった事で我々も大きな功徳を積ませて頂きました。チャンスがあれば「寺」ライブを開催したいと思います。

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御宝前をバックに演奏するラマ兄弟

そりゃ高いわ!?

週末、不要品を回収して貰おうと不要品を専門に扱う業者さんを頼んだ。

その会社のHP上では「見積もり→値段が折合えば引き取り回収→折合いがつかなければ断る事も出来る」と明示されていた。土曜日午前9時神戸ナンバーの軽トラックが到着。不要品を確認して見積もりへ。不要品の量から考え業者さんは乗って来た軽トラ一台分で考えてはどうかと勧めてくれた。そうすれば他に不要品があればそれも回収出来る。との誘い文句。何はともあれ、軽トラ一台分の見積もりを聞くと・・・なんと!? 198,000円也。税込だと20万円オーバーとなる。そりゃ、いくらなんでも高すぎるよ。だったら、不要品の量を減らす話しをしたら、業者さんから「不要品の量を半分にして貰えれば75,000円で」という返事。それでも高いので、もう一歩交渉し商談成立。

翌日、高校時代の友人が副業で不要品リサイクルの仕事をしていると聞き彼に相談。彼曰く「軽トラ一台10万なんて事はないから心配しないで」と心強い返事。ちなみに聞いてみたら軽トラ一台数万円。今回、値段交渉成立額より安かった。そんなものですね・・・

これと良く似た事例が葬儀だと思います。何時来るか誰にもわからない死の為に、なかなか人は事前準備を行わない。ですが、今回の件もそうですが、急を要しない場合であれば値段交渉が出来たり又断わる判断も出来ます。しかし、これが遺品整理だとかだと、わざわざ時間を作って整理に当たる為、ここで断れば次の予定が立たない事もあり業者の言う値段になるのでしよう。葬儀もしかり、亡くなって直ぐに通夜・葬儀。まして葬儀を出した経験が無い方がほとんど。葬儀社のいいなりになり多額の葬儀代金を支払う羽目になるのと同じ事だと思った。

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4/1防犯カメラ設置工事を行う。

その際工務店担当者より、近所の顧客宅で聞いた話として「広宣寺に亡くなったペットの死骸を門前においておくと火葬してくれる」その話しの出所がダスキン販売員の女性という事だった。その女性が話した事が、その地域でまたたくまに拡大したのではないか? まさに「口は災いのもと」だ。

事実確認の為、ダスキン本社ルートマネージャーに連絡を取る。

その後、アポ無しで当事者(販売員)が来寺。当事者曰く「一軒に話しをした」と。その場から営業所に連絡をさせ当事者が直接来た事を抗議。ただでさえ感情的になっていたので、詳細を聞く事はせず帰ってもらった。翌日、本社「お客様相談室」に連絡。その後、相談室室長より連絡があり「ダスキン製品に関しての事項ではない、非正規雇用者なので当事者間での問題」という説明を受けた。

販売員が言う「一軒に話した」とされる内容については不明。突然来られて当事者間で話をしたところで水掛け論にしかならない。それもあり会社側と話しをすることで事実を究明したいと考えたのだ。だが、それも叶う事なく。時間だけが経過している。

広宣寺では、動物合祀墓への納骨を下記の手順で行っています。

1 共に過ごしたペットが亡くなった。

2 広宣寺に連絡(納骨法要の日時を相談)

3 ◎ペットが既に火葬されている場合は、納骨法要日時決定後お骨を持って来て頂き法要後立会い納骨。

 ◎ペットが火葬されていない場合は、火葬業者をご紹介致します。火葬日時を決めて頂き訪問火葬(移動火葬者)。お骨を収骨し本堂にて法要後立会い納骨。

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困ったものだ2

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今回の困った事は当寺に関する事です。

昨年12月初旬門前にダンボール箱に入れられた「文鳥の死骸」が置かれていました。これは、当寺に動物合祀墓があるので飼っていた文鳥が亡くなり仕方なしに置いていったのではないかと思いました。その死骸をペット火葬業者の手で火葬してもらいました。今年に入り3月20日に今度は黒い化粧箱に入った鳥の死骸が門前に置かれていました。3か月間に二度、このような事があるとさすがに困りました。ただ、この二件放置に共通したポイントがありました。それは、死骸を入れていた箱に「南無妙法蓮華経」と当事者が書いたであろうお題目が書かれていました。この事から想像するに、ある集まりの中で最初に死骸を放置した人物が「寺が死骸を処理してくれた。」という事を話した。それを聞いた人間が同じように死骸を放置したのではないか? しかし、これはあくまでも想像なので、こちらとしてはどうする事も出来なかった。

今後、このような放置がなくなるよう苦肉の策として、寺観にそぐわないが「防犯カメラ」を設置した。

しかし、この防犯カメラを設置した事で事態は思わぬ方向へ・・・

困ったものだ。

昨日お参りにに行った檀家さん宅で、近隣にお住まいの友人から「広宣寺さんに仏壇前でお経を上げて欲しい」と頼まれていると聞かされました。

依頼理由を尋ねると、最近セレマで祖母の葬儀を出した。数年前祖父の葬儀は私の師僧である父が導師を務めたそうだ。今回も私の寺に依頼したかったが名刺が見つからず寺院名を思い出せなかったという事だ。また家族葬にした関係で隣人である当寺檀家さんにも聞きづらかったとの事だった。

葬儀の時は誰しも焦っているので、仕方なしに葬儀担当者からすすめられた僧侶に葬儀導師を依頼する事になった。僧侶との打ち合わせ時に葬儀布施の相談になったところかなり高額な布施を請求されたそうだ。その時点では広宣寺の名前を思い出していたので「以前、葬儀をお願いした広宣寺さんの布施はこれだけだった」と話したところ「それじゃ、広宣寺さんと同額にマケてあげます」と言われたそうだ。お布施をマケルって・・・と、その時点でうさんくささを感じられたが時すでに遅し。

通夜終了後、その方の実妹さんが「おばあちゃんの事を思い、東京から駆けつけてきたけど、あのお坊さんのお経を聞いているとありがたさは全くなく、むしろ聞いていると笑いがこみあげてきた」と話していたようだ。それほどまでお経が下手という事だったらしい。素人に下手と思われてしまうお経をあげるとは・・・

葬儀終了後、七日ごとのお参りに来てもらっていたようだが四十九日時に他寺院に遺骨は納骨。新しく作った位牌は東京の本家仏壇に5月に入れるという事になり東京に位牌を持っていく前に

本来のお経をあげてあげたい。との思いから檀家さんを通じ私に依頼があったということだ。

高額な布施の要求に関しては、葬儀担当者(おそらくバイト)と僧侶との間に約束事があるのだろう。それは葬儀布施総額の20%?50%を担当者にキックバックすると思われる。僧侶からキックバックされた現金は担当者の小遣いになる。それに関して会社は黙認しているのだろう。

このようなカタチで葬儀費用が高額になる事を考えると、いかに事前準備が必要だという事ではないのだろうか。

お彼岸

「暑さ寒さも彼岸まで」

今日から、24日までの一週間を「仏道修行」を実践する仏教週間であります。

お彼岸の意味は「迷いの世界(此岸・しがん)から悟りの世界(彼岸・ひがん)へ到る」という事です。それでは、迷いの世界とは?? お釈迦様は「人生は苦である」と言っています。苦とは単に「つらい」「苦しい」という事ではなく、思い通りにならない現実と、思い通りにしたいという自分の欲求に板ばさみになる苦しみです。そこでお釈迦様は「現実を冷静に見つめることで、自分の思い通りにしたいという執着がなくなれば、やすらかな気持ちになれる」という真理に至られました。仏教の教えは「死者のため」ではなく「生きているもの」への教えです。お釈迦様が説かれた真理の実践が六波羅蜜の修行であります。六波羅蜜は、1 布施(人に施すこと)2 持戒(戒をたもって生きること)3忍辱(耐え忍ぶこと)4精進(努力すること)5禅定(心を落ち着けること)6智慧(以上の実践により物事の道理を知ること)お彼岸の間、お墓参りをするだけではなく日々の生活の中で六波羅蜜の修行をあてはめていただきたいと思います。

研修会に参加して来ました

昨日、大阪市声明師会研修会に参加して来ました。この研修会は、「仏.法.僧」三宝の信仰を具現するために。というテーマで三年間(年に一度開催)に渡り、立正大学教授 北川前肇(きたがわ ぜんちょう)先生を講師に迎え三年目の最後の講義が開催されました。

講師の北川先生とは、立正大学在学中から公私共にお世話になった恩師で、教学はもとより、人生のなんたるか? 人生の歩みを教えて頂いた「人生の師」です。30年経った今でも、先生の前では緊張し、今の自分が歩んでいる人生が間違っていないか?自問自答します。

講義は、90分×2の180分講義と長時間に及びましたが、先生の熱い講義に参加者は引き込まれ真剣に受講されていました。先生の講義は、簡潔・明瞭にてとてもわかりやすく、他の先生との違いは講義に対する真剣さが違います。まるで真剣を抜いた相手と対峙する感じです。それとは正反対ですが、未だ理解できない我々に慈愛に満ちた接し方をされます。

あっという間の180分でしたが、また自分の糧になりました。

北川先生ありがとうございました。