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キックバック?

キックバックは、日本独特の商慣行である割り戻し制度で、「売上割戻」「仕入割戻」「リベート」とも呼ばれ、メーカーや卸売業者などが商品の売上高や取引高など一定の条件をクリアした流通業者(卸売店や小売店など)に対して支払う報酬(割戻金、報奨金、奨励金)のことをいう。

このキックバックですが、我々、僧侶側と葬儀社側で未だ行われているという実態。
日本国内の寺院数(77,572か寺)は、実はコンビニ(43,372)より多いという事をご存知ですか? 寺といっても千差万別です。誰でも寺院名を言えば知っている由緒寺院から、過疎化地域にあり住職が無住の寺(15,000か寺)までを含んだ数です。

布施収入のみで維持出来る寺もあれば、兼業をして寺を維持している場合もあります。昨今は、寺を持たず又は持てず。都会のマンションに住みながら葬儀社に営業をして回る僧侶や、寺の住職であるが寺を維持して行く為に営業に回る者も存在します。

葬儀社又は葬儀社社員が、この営業に来た僧侶を葬儀で使う見返りとして、喪主から頂いた「お布施」の何割かを僧侶からキックバックさせるのです。キックバックされる金額は、お布施の2割〜3割は当たり前です。葬儀社担当にキックバックされたお金は、世の中に存在しないカネとしてその担当社員(パート)のフトコロに入る訳です。

更に驚くべき事に葬儀社が、会社として僧侶からお布施の5割をキックバックさせるところもあります。これは、あらかじめ葬儀社側が喪主に対し葬儀布施の金額を伝えます。喪主は、その布施は僧侶から打診された金額と理解し、そのお布施を用意します。お布施は葬儀当日、喪主から僧侶に手渡された直後、葬儀社が5割の金額を回収するのです。
その葬儀社は、看板、チラシ等で低額な家族葬をうたっています。

ですから、葬儀社は吟味に吟味を重ねないといけない事と思います。しかし、未だ人々の中には「生きている間ら葬式の準備をするなんて縁起が悪い」と敬遠する方が多数います。この日本人独特の考え方が、このような悪循環を招く事になっています。喪主から頂戴した「お布施」が、よもやこんなカタチで使われてしまっているとは想像出来たでしようか?自分の最期を決めるのは自分です。こんなカタチで自分の最期を終わらせて良いのでしようか?

もし葬儀を出すという事を自分自身で決めているのなら、このような事態に遭遇しないように生きている間に、自分が世話になろうと思える寺又は僧侶を探し出しておく事が必要ではないでしようか?

怒っちゃいかん! のに怒ってしまった・・・

お寺から市営斎場までタクシーを予約した。出棺時間に間に合うように14時半出棺の15分前到着でお願いし予約は済んだと思ったのだったが、その直後、タクシー会社より電話があり「14時15分では間に合わないのでは?」という事だった。「到着が14時15分前後になるので間に合わないかもしれない」と引き続き訴えてくる。「ならば14時10分でもいいですよ」と答えたのだが、それでも尚、執拗に「到着後、直ぐにご乗車して頂けない場合はタクシーは戻ります」???? 「いやいや、出棺が14時半なんだから帰って貰っては困ります」から、話はどんどんとおかしな方向に進み出したので、間髪入れずに喝を入れ、責任者に電話を交替させたところ、通常通りの会話で14時15分に到着し待っていてくれるとの返事だった。メーターを倒して待つ訳なので何故帰る必要があるのか? 最初のオペーレーターの考えがわからない。

電話を切った後、冷静に考えてみた。
きっと、オペレーターは「寺から出棺する」という意味が理解出来ていなかったのだと思った。行き先を尋ねられ「市営斎場」と答えたところからオペーレーターの頭の中がコンガラガッタのだろう。14時30分に市営斎場から出棺。ならば寺に出棺15分前に到着しては目的地まで15分で到着する事は難しいと考えたに
違いない。そう考えれば執拗に「間に合わない」を連発しないだろう。

いやいやオペレーターさん、私が言いたいのは、寺を14時半に出発し、15時に市営斎場に霊柩車が到着すれば問題ない事なんです。それを、担当したオペーレーターが知らなかったのだろう。そう考えると、こんな所でも葬儀の形態に変化が出て来たという事だ。以前なら、自宅からご遺体を出棺する事が普通の光景であった。それに伴い遺族を市営斎場に送迎するタクシーの車列も当たり前だった。それが、最近は葬儀会館から出棺する事が多くなりマイクロバスやマイカーを使用するようになった事でタクシーの利用率が下がったのが原因かもしれない。そして、今回のような行き違いが生じたのであろう。

ここにも葬儀形態に変化が出ているのだと考えさせられた。